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政策

2015年10月29日

政策雑感(3)

「北朝鮮の問題を考えるとき理解しておかなければならない」いくつかの問題がある。
1.核兵器の作り方は二種類ある。
ひとつはウランを濃縮する方法。
もうひとつは原子炉を作りウランを燃やしてプルトニウムを作るという方法。

  1. 北は原子炉を作ってプルトニウムの生産にまず成功。原子炉自体には相当ソ連の技術が使われているものと考えられている。
  2. 北がウラン濃縮に成功したかどうかはわからないが、相当程度まで研究が進んでおり、遠心分離機はまもなく完成するであろう。
  3. 核は運搬手段がないと実用ではない。爆撃機で勿論運ぶことはできるが、距離的には不十分で、「撃墜」も比較的簡単である。
  4. ミサイルを北は開発している。1,000km前後飛ぶものはすでに実戦配備されていて、移動することも出来る仕組みを持っている。次の段階として、米国の西海岸までも届くような長距離ミサイルの開発をしている。未だ成功していないが、水中からミサイルを発射する技術も進めようとしている。
  5. これらのことは全部「偵察衛星」で確認できており、1,000kmの射程だと日本の大事な都市まで届くことになる。
  6. 日本人はこのことをもう少し、危機感を持って自覚すべきであろう。核で驚かせたらもうなす術はない。米国の核の傘の重要性は一段と強まった、米国の危機感は正当なものである。
  1. 北の核保有によってこの地域の不安定さが増す。
  2. 米国まで届くミサイル、これは米自身の危機となる。
  3. いやなことは、アメリカの専門家の言葉を借りれば核のドラッグストアになる。すなわちお金で核を売る。これがテロリストに渡ったらどういうことになるのか。お金の無い北は平気でそれをやる、あるいはそうするぞという脅しをかけてくる可能性がある。
  4. 今核を持っているのは、ロシア・中国・英米仏そしてインドとパキスタンである。持っているであろうというのがイスラエル・南ア。もしかしてシリアである。北の核の怖さは政治が独裁であって、物事が決まるプロセスが全く判らないということである。
  5. 北の核については、中国は困ると考えている。ロシアもそうだ。米国は上に述べたようなことからお判りいただけると思う。韓国も困ると考えているのだが一部の人間はいずれ南北が統一した時核保有の朝鮮半島国家が出来ると期待している。

(まとめ)
安倍総理の言っている安全保障環境の変化とは、まず北の核、ミサイルのことであり、この際米国との連携を強化すべきであるということは正当なことである。

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