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政策

2016年7月7日

政策雑感(24)

英国のEU離脱に伴ってはっきりしているのは次のことである。

  1. EUに対して離脱を申込みをするのは英国自身である。
  2. イギリスの新首相が決まるのは9月9日であって、それまではEUとの間でなんの交渉も行われない。
  3. EUの幹部は「良いとこどりはさせない」と言明しており、英国が有利な条件を獲得することはできない。
  4. 多分WTOのルールに帰着するであろう。
    1. スコットランドは英国とは別行動をとりたい、できれば別の国になりたいという難問が出てくる。
    2. フランス、オーストリア等々はEUを嫌いな勢力が抬頭している。
  5. 我々が教訓として覚えておかなければならないことは、国民投票というものが、どれほど危険なものかである。今の議会制度は間接民主主義制度であって、国民に選ばれた代表(議員)によって物事はふるいにかけられる。
    1. 国民投票の結果をひっくり返すことは原理的に不可能であり。途中で修正の効く議会制度の方が安全である。
    2. 国民は熱狂に流されやすくポピュリズムがはびこる。
    3. 本当の議会の生みの親の英国が国民投票というギャンブルをやった。キャメロン首相の選択は正しくなかったと思う。
  6. 日本も困る英国はEUの一員であるから、英国内に会社を作り、製品を作り出し、関税に煩わされることなく、大陸ヨーロッパに物が売れた。これがどうなるのか。交渉は何年掛かるのか、2年で終わるという人もいれば、7年位掛かるという人もいる。
  7. こんな不安定な状況で商売はやってられないという人が出て来るのは当然である。

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